【Dify上級】社員アンケートを貼るだけ!エンゲージメント分析+改善施策+経営レポートを全自動生成するアプリの作り方

Dify上級編として、社員アンケートの回答データを貼り付けるだけで、エンゲージメント分析、改善施策、経営レポートを全自動生成する「組織改善アプリ」の作り方を解説した第154話のアイキャッチ画像。左側では10時間以上かかる膨大なアンケート書類が渦を巻いてDifyの分析機へ吸い込まれ、中央では腕を組んで笑顔で立つ作業着姿の49歳男性(ヤス)が描かれている。右側には、自動生成されたエンゲージメントスコア、課題分類(ISSUE CATEGORIES)、具体的な改善施策案(ACTIONABLE PLANS)のデジタルパネルが近未来的なネオンブルーで浮かび上がっている様子。 Difyワークフロー

皆さんこんにちは、横浜で清掃業をしているヤスです。

前回は【Dify上級】教材PDFをアップするだけ!一問一答・穴埋め・記述問題+難易度別演習プランを全自動生成

のアプリを作りましたね。今回はこちらです。

  1. 1. アンケートを集めても「分析に数日かかる」問題を解決します
  2. 2. 実際の出力サンプル
  3. 3. このアプリが特に刺さる人
  4. 4. 全体のブロック構成
  5. 5. 事前準備|必要なものはこれだけ
  6. 6. 【作り方】ステップごとに丁寧に解説
    1. STEP 1|新しいワークフローアプリを作成する
    2. STEP 2|開始ブロックを設定する(変数5つ)
    3. STEP 3|LLM①(感情分析・スコア算出)を設定する
    4. STEP 4|LLM②(深掘り課題分析)を設定する
    5. STEP 5|LLM③(改善施策立案)を設定する
    6. STEP 6|LLM④(経営陣向けレポート)を設定する
    7. STEP 7|テンプレート変換+終了ブロックを設定する
  7. 7. テスト実行と確認ポイント
  8. 8. プロンプト設計の工夫ポイント
    1. ① 引き継ぎメモを3段階に分けてLLM間の連携を最適化
    2. ② 5Why分析で「表面→実際→根本」を3段階で掘り下げる
    3. ③ 優先順位マトリクスで「高効果×低コスト」を最優先化
    4. ④ 放置リスクを数字で経営陣に訴える
  9. 9. よくある質問(FAQ)
    1. Q1. 自由記述と選択式の混在したアンケートでも使えますか?
    2. Q2. 匿名性はどうすればいいですか?
    3. Q3. 半期ごとに定期的に使えますか?
    4. Q4. 部署別・テーマ別に分析を分けることはできますか?
  10. 10. さらに便利にする3つのカスタマイズ
    1. ① 前回との比較機能を追加する
    2. ② Slackに自動通知する
    3. ③ 多言語対応を追加する
  11. 11. まとめ

1. アンケートを集めても「分析に数日かかる」問題を解決します

社員アンケートを実施したあとに待っている作業をご存知ですか?Excelで集計して・グラフを作って・課題を考えて・施策を検討して・経営陣向けにまとめる。気づけば数日間かかっています。しかもこれが半年ごとに繰り返されます。

今回紹介する「社員アンケート→エンゲージメント分析+改善施策提案くん」は、その作業を丸ごと自動化します。アンケートの回答をテキストで貼り付けるだけで以下が全自動生成されます。

  • 感情分析(ポジティブ・ネガティブ・ニュートラルの件数・割合)
  • エンゲージメントスコア(%)と業界平均との比較
  • 緊急度別分類(高・中・低の3段階)と頻出キーワードTOP5
  • 課題TOP3の根本原因分析(5Why形式・カテゴリ分類・課題連鎖関係)
  • 即効・短期・中長期の3段階改善施策(KPI付き・優先順位マトリクス付き)
  • 経営陣向けエグゼクティブレポート(放置リスクの数値化・次回推奨時期付き)

実際に営業部の10件のアンケートでテストしたところ、エンゲージメントスコア40%(業界平均を20〜30%下回る)という診断と「給与→残業→評価」という課題の連鎖関係が数分で可視化されました。

2. 実際の出力サンプル

👥 社員エンゲージメント分析レポート 〇〇株式会社 営業部(総合テーマ)回答者:10名 📊 STEP1 感情分析 ポジティブ:4件(40%) ネガティブ:5件(50%) エンゲージメントスコア:40%(業界平均を20〜30%下回る) 緊急度:高(離職リスク直結) ・給与が市場相場より低く転職を考え始めている ・残業が多すぎて家族との時間が取れず限界 頻出キーワードTOP5: ①上司(20%)②残業③給与④キャリアパス⑤会議 🔍 STEP2 根本原因分析 課題1位:給与の低さ→リソース問題  根本原因:給与体系の見直しが未実施  期待効果:改善でエンゲージメント約15%向上 課題連鎖:給与の低さ→残業の多さ→評価の不明瞭さ 🚀 STEP3 改善施策 即効(今すぐ):給与市場調査・業務診断・面談増加 短期(1〜3ヶ月):給与体系見直し・タスクフォース設置 中長期:評価制度の再構築 優先度最高:施策①②(高効果×低コスト) 📋 STEP4 経営レポート 放置リスク:採用コスト年間数百万円増・売上10%減リスク 次回アンケート:施策実施後3ヶ月後推奨

💡 課題の連鎖関係(給与の低さ→残業の多さ→評価基準の不明瞭さ)を自動で特定するのがこのアプリの最大の特徴です。

3. このアプリが特に刺さる人

こんな人に刺さる解決できる悩み
HR担当者・人事部アンケート集計・分析・報告書作成が数日→数分になる
経営者・経営幹部エグゼクティブレポートが自動生成され即断即決できる
組織コンサルタントクライアントのアンケートを即座に分析してレポートを作れる
マネージャー・部長チームの課題を可視化して上司への報告資料が自動完成
中小企業の経営者専門のHRコンサルなしで組織の健康状態を診断できる

4. 全体のブロック構成

#ブロック名種類役割
1ユーザー入力開始回答データ・会社名・テーマ・詳細度を入力
2感情分析・スコア算出LLM①ポジ・ネガ分類・スコア・緊急度・キーワード抽出
3深掘り課題分析LLM②5Why分析・カテゴリ分類・課題連鎖関係を分析
4改善施策立案LLM③3時間軸の施策・KPI・優先順位マトリクスを生成
5経営レポート生成LLM④エグゼクティブサマリー・放置リスク・推奨を生成
6最終整形テンプレート変換全ドキュメントを1つにまとめる
7出力終了最終レポートを出力

5. 事前準備|必要なものはこれだけ

  • Difyのアカウント(無料プランOK)
  • OpenAIのAPIキー(GPT-4oが使えるプラン)
  • 分析したい社員アンケートの回答データ(推奨:50件以上)
  • 所要時間:40〜60分

⚠️ アンケートデータに個人名・社員番号など個人を特定できる情報が含まれる場合は必ず匿名化してから入力してください。LLM①のプロンプトに「個人を特定できる情報は出力しない」ルールを設けていますが入力段階での匿名化が最も安全です。

💡 推奨回答数は50件以上です。10件未満では感情分析の精度が下がります。少ない件数でもFallback機能が警告を出す設計になっています。

6. 【作り方】ステップごとに丁寧に解説

STEP 1|新しいワークフローアプリを作成する

  1. Difyにログインして「アプリを作成」をクリック
  2. 種類は「ワークフロー」を選ぶ
  3. アプリ名に「社員アンケート→エンゲージメント分析+改善施策提案くん」と入力
  4. 「作成する」をクリック

STEP 2|開始ブロックを設定する(変数5つ)

変数名表示名種類必須
survey_dataアンケート回答データテキスト(長文)✅ 必須
company_name会社・部署名テキスト(短文)✅ 必須
survey_themeアンケートのテーマセレクトボックス✅ 必須
employee_count回答者数(目安)テキスト(短文)✅ 必須
output_level出力の詳細度セレクトボックス✅ 必須

【survey_theme】選択肢:職場環境・働き方全般/マネジメント・上司との関係/給与・待遇・福利厚生/キャリア・成長機会/組織文化・チームワーク/業務内容・やりがい/総合(全テーマ)

【output_level】選択肢:エグゼクティブ向け(要点のみ)/HR担当者向け(標準)/詳細分析(全項目)

STEP 3|LLM①(感情分析・スコア算出)を設定する

temperature:0.1(感情分析は正確性重視)に設定してください。

このブロックのポイントは「エンゲージメントスコアの算出式」と「Fallback処理」の2つです。

  • エンゲージメントスコア=ポジティブ件数÷全体件数×100(%)で自動計算
  • 業界平均60〜70%との比較を必ず出力させる
  • 5件未満の場合はFallbackで「データ不足」の警告を出す

💡 引き継ぎメモを「最も深刻な課題3点・改善インパクトが大きいテーマ2点・経営陣が最初に知るべき情報1点」に分けて出力させることでLLM②〜④の精度が上がります。

STEP 4|LLM②(深掘り課題分析)を設定する

temperature:0.3に設定してください。このブロックの核心は「5Why分析」と「課題の連鎖関係の可視化」です。

5Why分析の例: 「残業が多い」という表面的な不満  ↓なぜ?→ 人手が足りない  ↓なぜ?→ 採用が追いついていない  ↓なぜ?→ 採用予算が少ない  ↓根本原因:経営優先度の問題 課題の連鎖関係の例: 給与の低さ → 残業の多さ → 評価基準の不明瞭さ (A課題がB課題を引き起こす構造を把握)

また課題を「構造的問題・文化的問題・マネジメント問題・リソース問題」の4カテゴリに分類させることで、改善施策の方向性が明確になります。

STEP 5|LLM③(改善施策立案)を設定する

temperature:0.5(施策提案は創造性と正確性のバランス)・最大トークン:2000に設定してください。

施策を3つの時間軸で設計します。

時間軸条件
即効(今すぐ〜1ヶ月)コストほぼゼロ・担当者1人でできる面談頻度の増加・業務診断
短期(1〜3ヶ月)チームで動ける改善給与体系見直し・タスクフォース設置
中長期(3ヶ月〜1年)制度改革・組織変更が必要評価制度の再構築・研修制度整備

優先順位マトリクス(高効果×低コスト→最優先)を最後に出力させることで、HR担当者が施策の優先順位を迷わず決められます。

STEP 6|LLM④(経営陣向けレポート)を設定する

temperature:0.4に設定してください。経営陣が5分で読んで判断できるレベルのレポートを生成します。

  • エグゼクティブサマリーを冒頭5行以内で
  • 放置した場合のリスクを年間コスト・売上への影響などの数字で表現
  • 経営として最優先でやることを3点・期限付きで
  • 次回アンケートの推奨時期と注目指標を提案

STEP 7|テンプレート変換+終了ブロックを設定する

変数名(左)参照先(右)内容
arg1LLM①.text感情分析・スコア
arg2LLM②.text深掘り課題分析
arg3LLM③.text改善施策
arg4LLM④.text経営レポート
arg5開始.company_name会社・部署名
arg6開始.survey_themeアンケートテーマ
arg7開始.employee_count回答者数
arg8開始.output_level出力の詳細度
Difyで構築した「社員エンゲージメント分析レポート生成アプリ」のワークフロー設計図と実際のテスト実行結果。左側にはユーザー入力(survey_data、survey_themeなど)を起点に、「感情分析・分類」「深掘り課題分析」「改善施策の立案」「経営陣向けレポート生成」へと複数のLLMノード(gpt-4o)が直列で連動する高度な自動化フローが表示されている。右側のプレビュー画面には、回答者数10名のデータを基に、ポジティブ・ネガティブの割合、エンゲージメントスコア(40%)、および「離職リスクに直結する緊急度:高」の課題(給与や残業に関する不満)を詳細に構造化したレポートが出力されている様子。

7. テスト実行と確認ポイント

以下のテストデータをsurvey_dataに貼り付けてテスト実行してください。

1. 上司との面談が月1回もなく評価基準が不明瞭で不満を感じている 2. チームの雰囲気はとてもよく仲間に恵まれていると思う 3. 残業が多すぎる。家族との時間が取れず限界に近い 4. 新しい技術を学べる機会があり成長できている実感がある 5. 給与が市場相場より低いと感じる。転職を考え始めている 6. 上司が話を聞いてくれる環境で働きやすい 7. 会議が多すぎて本来の仕事に集中できない 8. 福利厚生が充実していて助かっている 9. キャリアパスが見えず将来が不安 10. 同僚と助け合える文化があってよい

  • STEP1:エンゲージメントスコアが%で出ているか・緊急度別分類があるか
  • STEP2:課題TOP3に根本原因分析があるか・課題の連鎖関係が出ているか
  • STEP3:即効・短期・中長期の3段階があるか・優先順位マトリクスがあるか
  • STEP4:エグゼクティブサマリーが5行以内か・放置リスクに数字があるか

⚠️ 回答数が少ない(5件未満)場合はFallback機能が「データ不足」の警告を出します。実運用では50件以上のデータを入力することで分析精度が大幅に向上します。

8. プロンプト設計の工夫ポイント

① 引き継ぎメモを3段階に分けてLLM間の連携を最適化

LLM①の最後に「最も深刻な課題3点・改善インパクトが大きいテーマ2点・経営陣が最初に知るべき情報1点」という3段階の引き継ぎメモを出力させます。各LLMが「何を最優先で扱うべきか」を明確に把握できる設計です。

② 5Why分析で「表面→実際→根本」を3段階で掘り下げる

「残業が多い」という表面的な不満を「人員不足→採用未追随→予算優先度の問題」という根本原因まで掘り下げます。表面的な施策(残業禁止令など)ではなく根本解決につながる施策が提案されます。

③ 優先順位マトリクスで「高効果×低コスト」を最優先化

施策を「期待効果×実行難易度×コスト」の3軸で評価して優先順位マトリクスを出力させます。HR担当者が「どの施策から始めるか」を迷わず決められます。

④ 放置リスクを数字で経営陣に訴える

「社員満足度が低い」という抽象的な表現ではなく「採用コスト年間数百万円増・売上10%減のリスク」という数字で表現させます。経営陣の意思決定スピードが上がります。

9. よくある質問(FAQ)

Q1. 自由記述と選択式の混在したアンケートでも使えますか?

使えます。自由記述は感情分析・根本原因分析に活用され、選択式(1〜5点評価など)は数値として集計できます。混在する場合は「Q1(5点評価):4点、Q2(自由記述):残業が多い」のような形式で貼り付けることで精度が上がります。

Q2. 匿名性はどうすればいいですか?

入力段階で個人名・社員番号・部署名(特定されうる場合)を削除してください。LLM①のプロンプトに「個人を特定できる情報は出力しない」ルールを設けていますが、入力時の匿名化が最も安全です。

Q3. 半期ごとに定期的に使えますか?

最適です。半期ごとにアンケートを貼り付けるだけで前回との比較・課題の変化・施策の効果検証ができます。LLM④の「次回アンケートの推奨」セクションが次回の実施タイミングも自動提案します。

Q4. 部署別・テーマ別に分析を分けることはできますか?

survey_themeとcompany_nameを変えて複数回実行することで部署別・テーマ別の分析が可能です。「営業部×マネジメント」「技術部×キャリア」のように細分化することで課題がより鮮明になります。

10. さらに便利にする3つのカスタマイズ

① 前回との比較機能を追加する

開始ブロックに「前回のエンゲージメントスコア」変数を追加してLLM④のプロンプトに前回比較の分析を含めることで施策の効果検証レポートが自動生成されます。

② Slackに自動通知する

終了ブロックの前にSlack連携ブロックを追加することで分析完了時に経営陣・HR担当者に自動通知できます。定期的なアンケート分析の運用に最適です。

③ 多言語対応を追加する

output_langという変数を追加してレポートを英語でも生成できるようにすることで外資系企業・グローバル組織の本社への報告にも使えます。

11. まとめ

  • アンケート回答を貼り付けるだけで感情分析・エンゲージメントスコア・根本原因・改善施策・経営レポートを全自動生成
  • 5Why分析で表面的な不満から根本原因まで3段階で掘り下げる
  • 課題の連鎖関係(A→B→C)を自動で可視化して本質的な改善施策につなげる
  • 放置リスクを数字で経営陣に伝えることで意思決定スピードが上がる
  • 6ブロック構成。手順通りに進めれば40〜60分で完成

数日間かかっていたアンケート分析・施策立案・経営レポート作成が、回答を貼り付けるだけで数分で完成します。HR担当者・経営者・組織コンサルタントのどなたにも刺さるアプリです

これもだいぶ時短になるアプリだと思います。作成時間もそこまでではないので

一度作ってしまえば、かなり重宝するのではないのでしょうか。

ぜひ試してみてください。

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xもやってるので良かったら見に来てください

私のエックスです。

次回も是非お楽しみに!

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