Claudeの新モデルで、Kindle執筆プロンプトを作り直したら「章まるごと生成」ができた話

Claudeの新モデルを活用し、Kindle書籍の執筆プロンプトを改良したことで実現した「章まるごと生成」の結果を示すイメージ図。ノートパソコンに向かい思考する男性ビジネスパーソンの横に、日本語の執筆用プロンプトが表示されており、上部には「4,227文字から5,125文字」へと生成文字数が増加したことを示すテキストと、文書が自動で生成されている様子を表現したフローチャートが描かれています。画像全体の上部にはブログ記事のタイトルである「Claudeの新モデルで、Kindle執筆プロンプトを作り直したら「章まるごと生成」ができた話」が、右下には「第175話」というテキストが入っています。 AI活用

横浜で清掃業を営みながら、IT未経験の状態からDifyを学んでいる49歳のYasuです。このブログでは、私が実際に手を動かしてつまずいたこと、解決できたことを、できるだけ正直に記録しています。

前回は自作のSEO記事生成AIに4000文字指定したら1900文字しか出なかった話

のアプリを作りましたね。今回はアプリではなくプロンプトを作りました。

また新しいモデルが出た

いつものようにXのタイムラインを眺めていたら、その知らせは流れてきました。Claudeに新しいモデルが出たそうです。名前はClaude Fable 5。タイムラインは「すごい」「賢くなった」のお祭り騒ぎでした。

正直に言うと、私の最初の感想は「また覚えることが増えた」でした。49歳・IT未経験の身からすると、AIの世界は進みが速すぎます。ChatGPTの使い方をやっと覚えたと思ったらClaudeが出てきて、Claudeに慣れたと思ったら新モデルです。

でも今回は、ちょっと事情が違いました。私はいま、AIと一緒にKindle本を書いています。本文の生成には「プロンプトの型」を使い回しているのですが、新モデルの性能なら、この型そのものを作り直せるんじゃないか。そう思ったのです。

結論から書くと、作り直して正解でした。ただし、途中で見事に2回つまずきました。今日はその「作り直したプロンプトの全文」と、つまずいた点を、いつも通り全部公開します。

これまでのやり方(v1):節ごとの切り貼り

私のKindle執筆は、これまで「節単位」でした。一つの章が四つの節でできているとしたら、四回に分けてAIに書かせて、つなぎ合わせる。プロンプトは五つの部品でできていました。

  1. 書籍概要(どんな本か)
  2. 文体ルール(です・ます調、一文は短く、など)
  3. 文体サンプル(自分の過去の文章を貼る)
  4. 前節ブロック(直前の節の内容)
  5. 今回の依頼(この節で何を書くか)

この型で本を何冊か作りました。ちゃんと機能します。ただ、不満が二つありました。

一つは、単純に手数が多いこと。一冊40節あれば、40回の生成と40回の確認が要ります。もう一つは、つなぎ目の不自然さです。節ごとに生成すると、節と節の境目で話がぶつ切りになったり、前の節で書いた例え話をAIが忘れて、似た話をもう一度始めたりする。そのたびに手で直していました。

作り直しの発想:「節」から「章」へ

新モデルの売りは、長い文章でも一貫性が保てることだそうです。それなら、と考えました。

節ごとに小分けにしていたのは、長く書かせると文体が崩れるからでした。崩れないなら、一章まるごとを一回で書かせればいい。そして「前の節の要約」を渡すのをやめて、「前の章の全文」をそのまま貼ればいい。

とはいえ、半信半疑ではありました。数千字の長文を、本当に最後まで崩れずに書いてくれるのか。若干の不安はあった。ただ、試してダメなら使わなければいいだけです。性能がかなり上がったという評判も聞いていたので、不安より「試したい」の気持ちのほうが強かった。結局、その日のうちにプロンプトを組み直していました。

つまずいた点:AIの「文字数の自己申告」は信用できない

作り直したプロンプト(全文は後ほど)で、いま書いている本の第1章を生成してみました。目標文字数は6,000〜8,000字、「5,000字未満は不可」と下限まで明記した設計です。

出力は、正直、見事でした。文体は最後まで崩れない。指定した構成の型もきっちり守っている。そして出力の最後に、指示どおり文字数の自己報告が付いていました。いわく「概算文字数:約6,800字」。

目標範囲ど真ん中。やるじゃないか、と思いながら、念のため本文をコピーして文字数カウントのツールに貼りました。

実測、4,227字。

下限の5,000字を割っているどころか、自己申告と約2,600字もズレています。つまり、こういうことです。「下限を明記する」「文字数を自己申告させる」という二段構えの仕組みを作ったのに、その自己申告そのものが当てにならない。申告を信じていたら、下限割れに気づかないまま次の章に進んでいました。

対策は、身も蓋もないですが一つだけです。自己申告は無視して、毎回自分で実測する。出力をコピーして、文字数カウントツールに貼るだけ。10秒の手間です。AIに任せる部分と、人間が確認する部分。結局ここでも、いつもの結論に戻ってきました。

ちなみに、足りなかった分は追撃の一言で直せます。私が送ったのはこれだけです。「新しい話題は足さず、具体例の描写を増やして各節を厚くしてください」。これで4,227字が4,950字になり、もう一押しして5,125字で着地しました。追撃も1回では届かず、2回必要だった。これも正直に書いておきます。

実際に使っているプロンプト全文(v2)

前置きが長くなりました。これが、いま私が使っているプロンプトの全文です。【 】の中をご自身の本の内容に差し替えれば、そのまま使えます。

あなたはプロの書籍ライターです。これから私のKindle本の1章分を執筆してもらいます。

以下の6つの情報をすべて読み込んでから、最後の【⑥今回の執筆依頼】に従って執筆してください。
執筆を始める前に、まず<構成メモ>タグの中で、この章で書くべき要素・前章から引き継ぐ話題・
避けるべき重複を箇条書きで整理してから、本文の執筆に入ってください。

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【①書籍概要】
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・書名:【書名を入れる】
・ジャンル:【AI活用実用書/旅行ガイド/ウイスキー入門 など】
・想定読者:【例:40〜50代、ITに苦手意識がある会社員・自営業者】
・読者が得られるもの:【例:話し言葉だけでAIに仕事を手伝わせる具体的な方法】
・全体の文字数目安:【例:全10章・約80,000字】
・著者の立場:【例:49歳・IT未経験・清掃業。専門家ではなく「少し先を行く実践者」として書く】

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【②文体ルール】
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・一人称:【例:私】
・文末:です・ます調で統一
・1文は60字以内を目安に短く切る
・専門用語は初出時に必ず一言で説明を添える
・失敗談・つまずいた箇所は隠さず具体的に書く(エラー文言、何分悩んだか、まで)
・数字はすべて漢数字で書く(縦書きEPUB対応。例:30分→三十分、5つ→五つ)
・英字の製品名はそのまま(ChatGPT、Dify など)
・箇条書きは1章あたり2〜3回まで。基本は地の文で語る
・章の冒頭は読者の悩み・場面描写から入る(「〜という機能があります」から始めない)
・章の最後は次章への軽い橋渡しで締める(大げさな煽りは不要)

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【③文体サンプル】
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以下は私が実際に書いた文章です。この語り口・リズム・温度感を維持してください。

【自分の既刊または既存原稿から800〜1,200字を貼る。
 短いサンプルだと語尾だけ真似て中身が硬くなるので、長めに貼るのがコツ】

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【④章構成表(全体)】
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本書全体の構成は以下の通りです。今回書く章が全体のどこに位置するかを常に意識し、
他の章で書く予定の内容には深入りしないでください。

【全章の章タイトル+各章2〜3行の内容メモを貼る】

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【⑤前章の全文】
=====================================
直前の章の全文です。文体・話の流れ・すでに書いた具体例を把握し、
重複を避けつつ自然につながるように書いてください。

【前章の全文をそのまま貼る。第一章の執筆時は「なし(本書の最初の章です)」と書く】

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【⑥今回の執筆依頼】
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・執筆する章:第【 】章「【章タイトル】」
・目標文字数:【8,000〜12,000字】(多少の前後は可。ただし7,000字未満は不可)
・この章で必ず入れる要素:
 1.【 】
 2.【 】
 3.【 】
・この章で書いてはいけないこと:【例:第五章で扱うKDP登録手順には触れない】

出力形式:
・まず<構成メモ>で執筆方針を整理(読者には見せない下書きなので簡潔でよい)
・その後、本文のみを出力。見出しは「## 」で節見出しを3〜5個つける
・本文の最後に、目標文字数に対する実際の概算文字数を一行で報告する

v1からの変更点まとめ

長いので、変えた点を整理しておきます。

  1. 節単位→章単位。一冊40回だった生成が、11回(序章+10章)になりました。
  2. 前節の「要約」→前章の「全文」。要約すると文体の情報が削れて、章ごとに口調が微妙に変わっていました。全文を貼る方式に変えたのはこのためです。
  3. 書き始める前に「構成メモ」を書かせる。いきなり書かせると章の後半で息切れするので、先に段取りを立てさせます。
  4. 下限文字数を明記。「約1万字」とだけ書くと短めに丸められることがあるので、下限を書くようにしました。
  5. 最後に文字数を自己申告させる。……はずだったのですが、上に書いたとおり、この申告は当てになりません。実測とセットで初めて機能する仕組みでした。

使ってみた結果

第1章(約5,000字設定)の実測データです。

  • 生成回数:本文1回+文字数の追撃2回の、計3回。v1なら同じ章で4〜5節×修正で7〜8回はやり取りしていたので、体感で半分以下です。
  • 文字数:初回4,227字→追撃後5,125字(自己申告は「約6,800字」でした。繰り返しますが、実測してください)。
  • 文体:最後まで崩れませんでした。指定した「歴史→味の描写→ひとこと思索」という節の型も、全節で守られていました。節のつなぎ目の手直しは、今回はゼロです。
  • ルール遵守:数字の漢数字化は残りゼロ(機械チェック済み)。「書いてはいけないこと」に指定した内容への言及もゼロでした。

一点だけ白状すると、「構成メモを先に書かせる」の効果は、今回の1章分ではまだ検証しきれていません。ここは次章以降で確かめて、また報告します。

まとめ:型は資産になる

新しいモデルが出るたびに、覚え直しかとうんざりする気持ちは、いまもあります。ただ今回学んだのは、モデルが変わっても「型」は持ち越せるということでした。五つの部品という骨格はv1のまま、性能が上がった分だけ渡す情報を増やした。それだけです。

プロンプトは使い捨ての呪文ではなく、育てていく道具なんだと思います。そして、道具がどれだけ賢くなっても、最後の検品だけは人間の仕事として残る。文字数カウントツールに貼る10秒が、それを毎回思い出させてくれます。

いまこのプロンプトで書いているのは、北海道の食文化の本です。札幌も函館も富良野も出てこない、ちょっと変わった北海道本になる予定です。完成したら、またここで報告します。

今ではプロンプトも作れる時代になったので短い時間で凄い進化ですね!

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