皆さんこんにちは、横浜で清掃業をしているヤスです。
前回は日本語を入れるだけ!ネイティブ英語フレーズ3パターン+ニュアンス解説+誤訳指摘を全自動生成
のアプリを作りましたね。今回はこちらです。
1. 「毎朝着る服がない」問題をAIが解決します
服はたくさんあるのに毎朝「着る服がない」と感じたことはありませんか?クローゼットを開けるたびに同じ服ばかり着てしまう。何を捨てればいいかわからない。新しい服を買っても結局着ない。このアプリはそんな悩みを全部解決します。
今回紹介する「クローゼット整理+コーデ提案くん」は、今持っている服の一覧を入力するだけで以下を全自動生成します。
- クローゼット診断(着回し係数・よく着る服・あまり着ない服の分類・悩みの根本原因)
- 1週間分のコーディネート提案(7日間・早見表・NG組み合わせ付き)
- 捨て判定レポート(確実に捨てていい服・保留・迷ったときの魔法の質問)
- 買い足し提案(予算内・優先度付き・増えるコーデ数付き)
テストでは「会社員・カジュアル系レディース・秋」という条件で、着回し係数50%→70%への改善目標と具体的な買い足しアイテムが数分で完成しました。
⚠️ この記事ではビジョン機能(写真診断)を試みた失敗談も正直に公開しています。テキスト入力版が実用的という結論になりましたので、まずはテキスト版で作ることをおすすめします。
💡 画像認識を支えているのがDifyの「ビジョン機能」。有効化の手順はこちら→[第11話]
2. 実際の出力サンプル
👗 クローゼット整理&コーデ提案 レディース・カジュアル系 会社員 秋シーズン 🔍 STEP1 クローゼット診断 総数:約13点(トップス6・ボトムス4・アウター1) 着回し係数:約50%(目標70%) よく着る服:白シャツ・黒Tシャツ・黒スキニー・ネイビーコート あまり着ない服:グレーニット・ベージュチノパン・黒スカート 根本原因:似たような服が多く色のバリエーションが少ない 📅 STEP2 7日間コーデ 月:白シャツ+黒スキニー+ネイビーコート(シンプルモダン) 火:黒Tシャツ+ジーンズ+白スニーカー(カジュアルデイ) 水:白シャツ+黒スカート+ネイビーコート(エレガントミックス) 木:黒Tシャツ+黒スキニー+白スニーカー(モノトーン) 金:グレーニット+ベージュチノパン(リラックスオフィス) 土:黒Tシャツ+ジーンズ(アクティブ週末) 日:白シャツ+ベージュチノパン(リラックスデイ) NG:グレーニット+黒スカートは重くなりすぎ 🗑️ STEP3 捨て判定 確実に捨てていい:グレーニット・ベージュチノパン・黒スカート 魔法の質問:「今日着たいと思うか?」「1年以内に着る場面があるか?」 🛍️ 買い足し 優先①:カラフルなブラウス(¥2,000〜¥4,000・3コーデ増) 優先②:シンプルなスラックス(¥5,000〜¥7,000・3コーデ増) → 買い足し後:着回し係数50%→70%に向上見込み
3. 【正直レポート】ビジョン機能で写真診断を試みた失敗談
このアプリはもともと「クローゼットの写真を撮るだけで診断できる」という設計で開発しました。ビジョン機能(GPT-4oの画像認識)を使えば服の一覧を手打ちしなくて済むという発想です。しかし実際にテストしてみると想定外の問題が起きました。
テストした写真の実際の内容
クローゼットに掛かったハンガーを撮影した写真でテストしました。実際に写っていた服は以下の通りです。
- カモフラージュ柄ジャケット(ブラウン系)
- ドット柄シャツ(ライトブルー)
- 黒と紺のパンツ2本
- ネイビーのポロシャツ
- ナイロン系ジャケット数点
AIが出力した内容(間違い)
AIの出力: ・白のTシャツ(よく着る服)← 写っていない ・デニムパンツ(よく着る服)← 写っていない ・グレーのスウェットパンツ← 写っていない ・約30点← 実際は8〜9点 ・派手な柄のシャツ← カモフラ柄と混同? 正しい内容: ・カモフラージュ柄ジャケット← 反映されていない ・ネイビーのポロシャツ← 反映されていない ・黒と紺のパンツ2本← 反映されていない
出力された服の内容が写真と全く異なっていました。おそらくテキストの clothes_list 欄に前回のテストデータが残っていたか、写真を正しく読み取れずにAIが架空の内容を生成したと考えられます。
ビジョン機能が苦手なこと
| ビジョン機能が得意なこと | ビジョン機能が苦手なこと |
| 大まかな色・種類の把握 | 似た色の区別(黒と紺・グレーなど) |
| 明らかな柄の識別(カモフラ・ドットなど) | 奥に重なった服の把握 |
| アウター・ジャケット系の識別 | 素材・状態(くたびれ具合)の判断 |
| 全体的な傾向・雰囲気の把握 | ポロシャツ・シャツなど細かい種類の区別 |
| 1枚ずつ並べた写真の分析 | ハンガーに重なった状態での正確な枚数 |
結論:テキスト入力版が実用的
ビジョン機能による写真診断は現時点では精度が不安定です。一方でテキスト版(服の一覧を手入力)は非常に高品質な出力が安定して得られました。このアプリはテキスト入力版として使うことをおすすめします。
| 入力方法 | 精度 | おすすめ度 |
| テキスト一覧のみ(推奨) | ✅ 高精度・安定 | ★★★★★ |
| テキスト+写真の両方 | ✅ テキストが優先される | ★★★★☆ |
| 写真のみ | ⚠️ 精度が不安定 | ★★☆☆☆ |
💡 失敗談を公開したのはこのブログの大切なポリシーです。「作ってみたら想定通りに動かなかった」という経験こそが読者の役に立つと考えています。
4. このアプリが特に刺さる人
| こんな人に刺さる | 解決できる悩み |
| 毎朝コーデに悩む人 | 7日分のコーデが一気に決まる |
| 断捨離したいけど何を捨てるか迷う人 | 「確実に捨てていい服」が明確にわかる |
| 服を買いすぎてしまう人 | 「本当に必要な1点」だけを買えるようになる |
| 着回しが苦手な人 | 同じ服で7パターンのコーデが自動生成される |
| 整理収納アドバイザー・スタイリスト | クライアントへの提案書が自動生成できる |
5. 全体のブロック構成
| # | ブロック名 | 種類 | 役割 |
| 1 | ユーザー入力 | 開始 | 服の一覧・ライフスタイル・予算などを入力 |
| 2 | クローゼット診断 | LLM① | 着回し係数・分類・根本原因・引き継ぎメモを生成 |
| 3 | コーディネート提案 | LLM② | 7日間コーデ・早見表・NG組み合わせを生成 |
| 4 | 捨て判定・買い足し | LLM③ | 捨て判定・魔法の質問・買い足し提案を生成 |
| 5 | 最終整形 | テンプレート変換 | 全レポートを1つにまとめる |
| 6 | 出力 | 終了 | 最終結果を出力 |
6. 事前準備|必要なものはこれだけ
- Difyのアカウント(無料プランOK)
- OpenAIのAPIキー(GPT-4oが使えるプラン)
- 今持っている服の一覧(メモ帳に箇条書きでOK)
- 所要時間:30〜40分
💡 服の一覧は「白シャツ×2・黒Tシャツ×3・ネイビーコート」のように簡単にメモするだけでOKです。細かく書くほど診断精度が上がります。
7. 【作り方】ステップごとに丁寧に解説
STEP 1|新しいワークフローアプリを作成する
- Difyにログインして「アプリを作成」をクリック
- 種類は「ワークフロー」を選ぶ
- アプリ名に「クローゼット整理+コーデ提案くん」と入力
- 「作成する」をクリック
STEP 2|開始ブロックを設定する(変数7つ)
| 変数名 | 表示名 | 種類 | 必須 |
| clothes_list | 今持っている服の一覧 | テキスト(長文) | ✅ 必須 |
| gender | 性別・スタイル | セレクトボックス | ✅ 必須 |
| lifestyle | ライフスタイル | セレクトボックス | ✅ 必須 |
| concern | 悩み・気になること | セレクトボックス | ✅ 必須 |
| budget | 買い足し予算 | セレクトボックス | ✅ 必須 |
| season | 対象の季節 | セレクトボックス | ✅ 必須 |
| closet_photo | クローゼット写真(任意) | ファイル | 任意 |
⚠️ closet_photo(写真変数)は任意のままにしてください。前述の通りビジョン機能の精度が不安定なため、テキスト入力(clothes_list)をメインにした設計が実用的です。
【gender】選択肢:レディース(フェミニン系)/レディース(カジュアル系)/メンズ(カジュアル系)/メンズ(きれいめ系)/ジェンダーレス
【lifestyle】選択肢:会社員・オフィスワーク/在宅ワーク・フリーランス/主婦・主夫/学生/休日充実型
【concern】選択肢:毎朝着る服がない・迷う/服はたくさんあるのに着回せない/何を捨てればいいかわからない/買い物しても着ない服が増える
【budget】選択肢:買い足しなし/〜5,000円/〜15,000円/〜30,000円/30,000円以上
【season】選択肢:春/夏/秋/冬/オールシーズン
STEP 3|LLM①(クローゼット診断)を設定する
temperature:0.3に設定してください。このブロックの最重要設計は「着回し係数の算出」と「悩みの根本原因の特定」です。
- 着回し係数の定義:よく着る服の数÷全体の服の数×100(%)で算出させる。計算式を明示させることで数字の根拠が明確になります
- 悩みの根本原因:「毎朝着る服がない」→色のバリエーションが少ない・コーデの幅が狭い、など具体的な原因まで掘り下げさせます
- 引き継ぎメモを3点に絞る:コアアイテム・問題のある服・不足カテゴリをLLM②③に引き渡します
STEP 4|LLM②(コーディネート提案)を設定する
temperature:0.6・最大トークン:2000に設定してください。
コーデ提案の品質を高める3つのポイントがあります。
- LLM①で確認した服だけを使う:Must Notに「持っていない服を使ったコーデを出さない」を明記することで架空のアイテムを使うミスを防ぎます
- 同じ服の使い回しを可視化する:早見表でどの服が何日使われているかを一覧にすると「着回し力」が視覚的に伝わります
- NG組み合わせを必ず含める:「避けた方がいい組み合わせ」を1〜2個出すことで失敗コーデを防ぎます
STEP 5|LLM③(捨て判定・買い足し)を設定する
temperature:0.4に設定してください。
捨て判定の最大の工夫は「2段階に分ける」ことです。
捨て判定の2段階: ✅ 確実に捨てていい → 1年以上着ていない・サイズが合わない くたびれ・他の服と組み合わせ不可 🤔 迷ったら保留(1シーズン様子見) → 気に入っているが合わせ方が難しい まだ着回せる可能性がある 💭 迷ったときの魔法の質問 「今日着たいと思うか?」 「これから1年以内に着る場面があるか?
買い足し提案には「増えるコーデ数」を必ず付けることで「このアイテムを買う価値があるか」が即座に判断できます。

8. テスト実行と確認ポイント
以下のテストデータで実行してください。
clothes_list(服の一覧): 白シャツ×2・黒Tシャツ×3・紺パーカー・グレーニット 黒スキニー×2・ジーンズ・ベージュチノパン 黒スカート・白スニーカー・黒パンプス・ネイビーコート
- STEP1:着回し係数が%で出ているか・悩みの根本原因が具体的か
- STEP2:7日間のコーデが揃っているか・NG組み合わせが出ているか
- STEP3:捨て判定が「確実」と「保留」の2段階に分かれているか
- STEP3:魔法の質問が出ているか・予算内の買い足し提案が出ているか
9. プロンプト設計の工夫ポイント
① 「捨てることは罪悪ではなく投資」というマインドセットを設定する
LLM③のRole設定に「捨てることは罪悪ではなくクローゼットへの投資」というフレーズを入れることで断捨離を否定的に捉えない出力が生成されます。「捨てましょう」ではなく「手放すことで着回し力が上がります」という前向きな表現になります。
② 着回し係数で改善効果を数値化する
現在50%→買い足し後70%という数字で改善効果を示すことで「このアドバイスに従う価値がある」と読者が感じやすくなります。抽象的な「着回しが良くなります」より格段に説得力が上がります。
③ 買い足しアイテムに「増えるコーデ数」を付ける
「カラフルなブラウスを買うと約3コーデ増える」という情報があることで「このアイテムは費用対効果が高い」という判断ができます。買い物の後悔を減らす設計です。
10. よくある質問(FAQ)
Q1. 服の一覧はどのくらい詳しく書けばいいですか?
「白シャツ×2・黒Tシャツ×3」程度の簡単な記述でも動作します。色・素材・ブランドを詳しく書くほど精度が上がります。まずはざっくり書いてテストしてみてください。
Q2. ビジョン機能(写真)は使わない方がいいですか?
現時点では写真のみの診断は精度が不安定です。写真を使う場合でも clothes_list のテキスト入力と併用することをおすすめします。テキストが入力されているとテキストが優先されるため実用的な出力が得られます。
Q3. 男性・ジェンダーレスでも使えますか?
はい、gender変数でメンズ・ジェンダーレスを選択すれば対応したコーディネートが生成されます。在宅ワーク・フリーランス向けのカジュアルなコーデを実際にテストして正しく動作することを確認しています。
Q4. 捨て判定が厳しすぎることはありますか?
LLM③のMust Notに「全部捨てるよう煽らない」を明記しています。確実・保留の2段階に分けているため比較的穏やかな判定になります。最終的な判断はご自身でしてください。
11. まとめ
- 服の一覧を入力するだけでクローゼット診断・7日間コーデ・捨て判定・買い足し提案が全自動生成
- 着回し係数(%)で現状を数値化・買い足し後の改善目標まで提示
- 捨て判定は「確実」と「保留」の2段階+迷ったときの魔法の質問付き
- ビジョン機能(写真診断)は精度が不安定なためテキスト入力版を推奨
- 5ブロック構成。手順通りに進めれば30〜40分で完成
まだまだクローゼットの写真からコーディネイトを考えてくれるのは難しいですね。
作ってみないとこういう失敗もできないのでいい勉強になりました。
このブログでは失敗談も含めて正直にお伝えしています。ビジョン機能は期待通りに動きませんでしたが、テキスト入力版は十分実用的なアプリに仕上がりました。ぜひ試してみてください。
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