【Dify中級】名刺を撮影するだけ!ビジョン×Jina AIで企業情報を自動収集+初回アポ提案メールを全自動生成するアプリの作り方

Difyのビジョン機能とJina AIを連携させ、撮影した名刺から企業情報の自動収集と初回アポ提案メールを全自動生成するアプリのイメージ図。中央に名刺を持つスーツ姿の男性ビジネスパーソンが描かれ、名刺からデータが読み取られて右側の未来的なデジタルディスプレイに「営業メールドラフト」や「営業戦略分析」として展開されている様子を表現しています。上部には「【Dify中級】名刺を撮影するだけ!ビジョン×Jina AIで企業情報を自動収集+初回アポ提案メールを全自動生成するアプリの作り方」というブログ記事タイトルが入っています。 Dify×外部連携

皆さんこんにちは、横浜で清掃業をしているヤスです。

前回はブログ記事ネタ出しくん

のアプリを作りましたね。今回はこちらです。

1. 展示会後の名刺対応に毎回何時間もかかる問題を解決します

展示会やビジネスマッチングイベントで50枚の名刺をもらった後の作業を考えてみてください。会社を調べて・ニュースを確認して・メールを書いて…1枚あたり20分 × 50枚 = 約17時間。このアプリを使えば1枚1分になります。

今回紹介する「名刺→営業提案くん」は、名刺の写真をアップするだけで以下を全自動生成します。

  • 名刺情報の自動読み取り(会社名・氏名・役職・メールアドレス・電話番号)
  • 💡 名刺写真の読み取りにはDifyの「ビジョン機能」を使っています。設定方法はこちら→[【第11話】ビジョン機能の解説記事]
  • 企業情報の自動収集(Jina AIで事業内容・ポジション・最新ニュースを取得)
  • 想定される課題とニーズの分析(企業情報から推定)
  • 初回アポ提案メール(件名・本文300字以内・課題解決型)
  • フォローアップ戦略(3日後・断られた場合・長期関係構築の3段階)
  • 役職別アプローチのコツ(経営層・部長・担当者で変わる)

実際に「株式会社テクノソリューションズ・田中誠一郎・営業部部長」の名刺でテストしたところJina AIがSOLIDWORKS一次代理店という企業情報を正しく取得し「業務効率化のご提案:AIで月30時間の工数削減」という件名の提案メールが自動生成されました。

2. 実際の出力サンプル

営業提案レポート 対象企業:株式会社テクノソリューションズ 担当者:田中誠一郎 目的:新規取引の開拓 企業分析サマリー: SOLIDWORKSの一次代理店として製造業向けに CAD/CAM/CAE/PDM製品群を提供。製造業のIT支援に注力。 想定される課題: ①業務プロセスの効率化 ②コスト削減 ③人材不足 件名:業務効率化のご提案:AIで月30時間の工数削減 本文(抜粋): 御社が提供されているSOLIDWORKS関連製品の サポート業務において業務効率化のニーズが あるのではないかと考えております。 弊社のWorkAIは書類処理をAIで自動化し 月30時間の工数削減を実現します。 フォローアップ戦略: 3日後:件名に「再送:」を付けてフォロー 断られた場合:関係維持・別の機会を伺う 長期:業界ニュース提供・セミナー招待

3. このアプリが特に刺さる人

こんな人に刺さる解決できる悩み
展示会後に名刺が山積みになる営業担当1枚1分で提案メールまで完成する
企業調査に時間がかかるBtoB営業Jina AIが企業情報を自動収集する
メール文章を考えるのが苦手な営業課題解決型の提案メールが自動生成される
フォローアップのタイミングが掴めない営業3段階のフォロー戦略が自動で出る
役職に合わせたアプローチが難しい営業経営層・部長・担当者別の戦略が出る

4. 全体のブロック構成

#ブロック名種類役割
1ユーザー入力開始名刺写真・自社情報・目的・トーンを入力
2名刺情報読み取りLLM①(ビジョンON)写真から会社名・氏名・役職・連絡先を抽出
3名刺データ整形コード実行①正規表現でJSON出力を6変数に分解
4企業情報収集HTTPリクエスト①Jina AIで事業内容・ポジションを自動収集
5最新ニュース収集HTTPリクエスト②Jina AIで企業の最新動向を自動収集
6データ削減コード実行②検索結果を3000字に削って429エラーを防ぐ
7企業分析・提案文生成LLM②課題分析・提案メール・フォロー戦略を生成
8最終整形テンプレート変換全レポートを1つにまとめる
9出力終了最終レポートを出力

5. 事前準備|必要なものはこれだけ

  • Difyのアカウント(無料プランOK)
  • OpenAIのAPIキー(GPT-4oが使えるプラン・ビジョン機能に必須)
  • Jina AIのAPIキー(無料・https://jina.ai/ で取得)
  • 名刺の写真(スマホで撮影したものでOK)
  • 所要時間:60〜90分

💡 名刺がない場合はClaude等でSVG形式のサンプル名刺を作成してテストできます。「株式会社テクノソリューションズ・田中誠一郎・営業部部長」のような架空名刺でも企業名がリアルであればJina AIで実在する企業情報が取得されます。

6. 【作り方】ステップごとに丁寧に解説

STEP 1|新しいワークフローアプリを作成する

  1. Difyにログインして「アプリを作成」をクリック
  2. 種類は「ワークフロー」を選ぶ
  3. アプリ名に「名刺→営業提案くん」と入力
  4. 「作成する」をクリック

STEP 2|開始ブロックを設定する(変数6つ)

変数名表示名種類必須
meishi_photo名刺の写真ファイル✅ 必須
my_company自社名・サービス名テキスト短文✅ 必須
my_nameあなたの名前テキスト短文✅ 必須
my_service自社の提供価値・強みテキスト長文✅ 必須
purposeアポの目的セレクトボックス✅ 必須
toneメールのトーンセレクトボックス✅ 必須

⚠️ my_nameを追加してLLM②のプロンプトのInputに「送信者名:{{開始.my_name}}」を追加してください。テスト時に「[あなたの名前]」というプレースホルダーが残るのを防げます。

STEP 3|LLM①(ビジョンON)を設定する

temperature:0.1・ビジョントグルON・画像ソース:{{開始.meishi_photo}}に設定してください。

Output Formatの設定が最重要です。

# Output Format 以下のJSON形式1行のみを出力すること。 他の文字・説明・コードブロックは一切不要。 {“company”: “会社名”, “name”: “氏名”, “title”: “役職”, “email”: “メールアドレス”, “phone”: “電話番号”, “website”: “WebサイトURL”}

💡 電話番号の読み取り精度を上げるにはMustに「電話番号は数字・ハイフンのみで抽出する」を追記してください。

STEP 4|コード実行①(名刺データ整形)を設定する

import re def main(meishi_data): company_match = re.search(r'”company”\s*:\s*”([^”]+)”‘, meishi_data) name_match = re.search(r'”name”\s*:\s*”([^”]+)”‘, meishi_data) title_match = re.search(r'”title”\s*:\s*”([^”]+)”‘, meishi_data) email_match = re.search(r'”email”\s*:\s*”([^”]+)”‘, meishi_data) phone_match = re.search(r'”phone”\s*:\s*”([^”]+)”‘, meishi_data) website_match = re.search(r'”website”\s*:\s*”([^”]+)”‘, meishi_data) return {“company”: company_match.group(1) if company_match else “不明”, “name”: name_match.group(1) if name_match else “不明”, “title”: title_match.group(1) if title_match else “不明”, “email”: email_match.group(1) if email_match else “不明”, “phone”: phone_match.group(1) if phone_match else “不明”, “website”: website_match.group(1) if website_match else “不明”}

⚠️ returnは必ず1行で書いてください。複数行に分けるとDifyの構文エラーになります。

STEP 5|HTTPリクエスト①②を設定する

HTTPリクエスト①(企業情報収集)のURL:

https://s.jina.ai/
{{コード実行.company}}企業情報サービス事業内容

HTTPリクエスト②(最新ニュース収集)のURL:

https://s.jina.ai/
{{コード実行.company}}最新ニュース動向課題

両方のブロックに以下のヘッダーを設定してください。

キー
Acceptapplication/json
AuthorizationBearer jina_xxxxxxxxxx(取得したAPIキー)

STEP 6|コード実行②(データ削減)を設定する

def main(company_info, news_info): return {“trimmed_company”: company_info[:3000], “trimmed_news”: news_info[:2000]}

💡 Jina AIの検索結果は大量のテキストが返ってきます。そのままLLM②に渡すと429トークン制限エラーになります。3000字に削るこのブロックが必須です。

alt="Difyで構築した名刺認識・Jina AI連携による企業情報・ニュース自動収集および営業提案文生成AIアプリのワークフロー画面"

7. テスト実行と確認ポイント

項目入力内容
meishi_photo名刺の写真(スマホ撮影またはスクショ)
my_company株式会社AIビジネスサポート / WorkAI
my_name山田太郎
my_service中小企業向けAI業務自動化ツール。書類処理を自動化して月30時間の工数削減を実現。月額3万円から導入可能
purpose新規取引の開拓
toneフォーマル(丁寧・ビジネス文体)
  • LLM①:会社名・氏名・役職・メールがJSON形式1行で出ているか
  • コード実行①:6変数に正しく分解されているか
  • HTTPリクエスト①②:Jina AIから企業情報・ニュースが取得できているか
  • LLM②:企業情報に基づいた課題分析になっているか
  • LLM②:件名に具体的な数字・メリットが入っているか
  • LLM②:送信者名のプレースホルダーが残っていないか

8. プロンプト設計の工夫ポイント

① 「売るな。解決しろ。」をRoleに入れる

LLM②のRole設定に「売るな。解決しろ。お客様の課題を解決することが営業の本質」という信念を入れることでAIが一方的な自社PRではなく「課題解決型」の提案文を生成します。メール本文の説得力が大きく変わります。

② 役職によって分析の深さを変える

Pre-ProcessingのStep3に「経営層→ROIの視点・部長→業務効率・担当者→日常業務の改善」という分岐を設計しています。同じ企業でも役職によってアプローチが自動で変わります。

③ 件名に数字・メリットを入れさせる

Output FormatのMustに「件名は開封率が上がる形にする」と明記することで「業務効率化のご提案:AIで月30時間の工数削減」のような具体的な数字入りの件名が生成されます。

9. よくある質問(FAQ)

Q1. 名刺の読み取り精度はどのくらいですか?

印刷された名刺であれば会社名・氏名・役職・メールアドレスは高精度で読み取れます。電話番号は数字・ハイフンが混在するため精度が落ちる場合があります。撮影時は明るい場所・文字が鮮明に写るように撮影することで精度が上がります。

Q2. Jina AIのAPIキーは有料ですか?

無料プランで取得できます。https://jina.ai/ でGoogleアカウントでサインアップするだけで即時発行されます。ピッチ要約自動生成くん(#29)や経費精算くん(#30)で取得済みの場合は同じキーをそのまま使えます。

Q3. 企業情報が取得できない場合はどうすればいいですか?

中小企業や知名度が低い企業はJina AIの検索で情報が少ない場合があります。その場合はLLM②のFallback処理として「企業情報が少ない場合は名刺の役職・業種から課題を推測する」という指示を追加してください。

Q4. 英語名刺にも対応していますか?

対応しています。ビジョン機能は英語・日本語両方の名刺を読み取れます。Jina AIの検索も英語のキーワードで検索されるため海外企業の名刺でも企業情報の取得が可能です。

10. まとめ

  • 名刺の写真をアップするだけでビジョン機能が会社名・役職・連絡先を自動読み取り
  • Jina AIが企業情報・最新ニュースをリアルタイムで自動収集
  • 企業の課題と自社サービスの接点を分析した「課題解決型」提案メールを自動生成
  • 3段階のフォローアップ戦略と役職別アプローチのコツが毎回出力される
  • 展示会後の名刺対応が17時間→50分に短縮される

名刺をもらってからフォローするまでのスピードが営業の成否を左右します。このアプリを使えば展示会当日の夜に全員への提案メールが完成します。

以前似たようなアプリを作ったので今回はわりとすんなり

作れました!営業の下準備に使ってもらえればと思います。

次におすすめの記事

【GAS実践】プログラムが自分で考える!「条件分岐(if文)」の使い方

xもやってるので良かったら見に来てください

私のエックスです。

次回も是非お楽しみに!

コメント

タイトルとURLをコピーしました