前編では、166記事・月43人のブログをSearch Consoleで分析して、タイトル改修・内部リンク・サイトマップ登録で「届ける力」を整えた話を書きました。
→ 前編はこちら:こちらからどうぞ
でも、いくらアクセスが増えても、レジがなければ売上はゼロです。
後編では、前編と同時並行で進めた「マネタイズ」の話をします。ブログにアフィリエイトを設置し、noteで人生初の商品を出した全記録です。
「レジがない店」だった
前編のSEO改修は「お客さんに店を見つけてもらう」施策。でも、お客さんが来ても「買うもの」がなければ意味がない。
私のブログには:
- アフィリエイトリンク → ゼロ
- 自分の商品 → ゼロ
- メルマガ・LINE登録 → ゼロ
読者は記事を読んで「ためになった」と思って、そのまま帰るだけ。166記事の読者を、ただの通行人にしていた。
メンター(Claude)に言われた一言が刺さった:
「166記事は努力の証拠じゃない。商品棚です。足りないのはレジだけ。」
やったこと①:A8.netに登録してアフィリエイトを貼った
まずやったのはアフィリエイトの導入です。
A8.net(エーハチネット)は日本最大のASP(広告仲介サービス)。ブロガーと広告主を繋いでくれるサービスで、自分のブログに広告リンクを貼って、読者がそこから商品を購入・契約すると報酬が入る仕組みです。登録は無料。
登録時のサイトカテゴリは「インターネットサービス」を選びました。DifyもConoHa WINGもGASも全部このジャンルに属するので、提携審査で「サイトと広告のジャンルが一致している」と判断されやすいからです。
登録後、すぐに「ConoHa WING」のプログラムに提携申請。承認メールは当日中に届きました。
アフィリエイトリンクはこの3記事に設置しました:
- GASとは記事の末尾(「このブログはConoHa WINGで運営しています」)
- Tavily比較記事の末尾
- HTTP Request記事の末尾
自分が実際に使っているサービスだから、嘘なく薦められる。これが一番大事なポイントだと思います。
ちなみに2023年10月から施行された「ステマ規制」への対応も必要です。アフィリエイトリンクがあるページには「広告・PRを含む」ことの明示が義務。Cocoonテーマなら「Cocoon設定→広告タブ→PR表記」をONにするだけで全記事に自動表示されるので、ここも設定しておきました。
やったこと②:noteで人生初の「自分の商品」を作った
ここが今回の一番大きな挑戦でした。
なぜ経費精算アプリを選んだか
私がDifyで作ったアプリはたくさんありますが、最初の商品に経費精算アプリを選んだのは3つの理由からです。
1つ目は、検索需要があるテーマだから。「経費精算 自動化」は個人事業主やフリーランスなら誰でも興味がある。
2つ目は、DSLファイル+GASコードのセットで完結するから。購入者の環境依存が少なく、動かしやすい。
3つ目は、LINE連携版を「2作目」として取っておけるから。最初から全部入りを出すより、基本版→上位版と階段を作った方が合計売上は伸びる。
商品に何を含めたか
- Dify DSLファイル(インポートするだけで動く完成品)
- GASコード一式(コピペで動く。ファイル内に設置手順のコメント付き)
- セットアップガイド(インポート→API設定→スプレッドシート準備→接続→動作確認)
- トラブルシューティング集(401・403・429エラーの対処法)
- おまけ:月次集計を全自動にするピボットテーブルの設定方法
配布前に絶対やるべき「出荷チェック」
ここが一番の学びでした。DSLファイルをそのまま配ると、とんでもない事故が起きます。
チェック①:GASのURLが自分のスプレッドシートに繋がったまま
DifyのHTTPリクエストブロックに設定してあるGASのURL。これ、DSLファイルにそのまま含まれます。購入者がインポートしてそのまま使うと、他人の経費データが私のスプレッドシートに書き込まれてきます。私の側は謎のデータが届き、購入者の側は経費情報が他人に送信される。個人情報的にもまずい。
対処:DSLファイルをメモ帳で開いて、 script.google.com で検索。自分のGAS URLを「ここにあなたのGASのURLを貼ってください」というプレースホルダーに差し替えました。
チェック②:スプレッドシートIDがGASコードに直書きされていた
GASコードの中に SpreadsheetApp.openById("18Hm27sw...") という行がありました。これは私のスプレッドシートのID。このまま配布すると、購入者側ではアクセス権がないのでエラーになります。
対処:SpreadsheetApp.getActiveSpreadsheet() に変更。「このスクリプトが紐づいているスプレッドシートを自動で使う」書き方にしたので、購入者がIDを書き換える必要がなくなりました。
チェック③:テストデータに実在の店名が入っていた
テスト用データに「まいばすけっと ○○駅南店」と入れていました。生活圏がバレます。「サンプルストア 〇〇店」に変更。申請者名の「田中」も「テスト太郎」に。
チェック④:HTTPリクエストヘッダーにAPIキーが直書きされていないか
DSLファイルをメモ帳で開いて、Bearer api_key token で検索。経費精算アプリには該当しませんでしたが、Jina AIなどのキーをヘッダーに直書きしている場合、DSLにそのまま残ります。他のアプリを売る時も必ずこのチェックをすべき。
Difyのテンプレートを配布・販売する人は、今後間違いなく増えます。この4つのチェックリスト、ぜひ覚えておいてください。
販売ページの書き方
noteの販売ページは「映画の予告編メソッド」で書きました。
ルールは3つだけ:
- 最初の3秒で景色を見せる(「月末の夜、くしゃくしゃのレシートをかき集める」)
- 主人公の挫折を見せる(「エラー6連発、深夜にPCの前で頭を抱えた」)
- 一番いいシーンの直前で切る(有料ラインの直前で感情のピークを作る)
無料で読める部分で「欲しい!」を作り、有料部分で「安心」を渡す。この構成です。
価格設定:なぜ980円にしたか
正直に言うと、最初は1,480円を考えていました。自分でゼロから組めば3〜5時間かかる内容なので、価格に見合う価値はある。
でも最初の1作目で大事なのは利益ではなく、「0→1の突破」と「購入者の声」です。980円は「失敗してもダメージゼロ」の心理ライン。初見の販売者から買うハードルが一番下がる価格です。
購入者の声が2〜3件集まり、販売ページに「感想」を載せられるようになった時点で1,480円に値上げする予定。「先行価格」という見せ方なら、値上げが嘘臭くなりません。
やったこと③:ブログからnoteへの導線(CTA)を設置
商品を作っても、読者が見つけられなければ意味がない。そこで4記事に、それぞれの文脈に合わせたCTA(Call to Action=行動を促す文言とリンク)を配置しました。
- 経費精算記事 → 記事の冒頭とまとめの2箇所に設置。一番購入動機が高い読者が来る記事だから、最も目立つ位置に。
- LINE経費ボット記事 → 末尾に「まずは基本のスプレッドシート版から」という誘導。LINE版は将来の2作目なので、今は基本版への送客に使う。
- ビジョン記事(第11話)→ 実例セクションの中に自然にリンク。経費精算アプリはビジョン機能の実例として紹介しているので、文脈と完全に一致する。
- HTTP Request記事 → 実践アプリ集のリストの中に、さりげなく「完成品テンプレートあり」と一言。
4記事とも、読者が「このアプリ欲しい」と思った瞬間の直後にリンクがある設計。これがCTAの基本です。
まとめ — 49歳、初めて「レジ」を置いた
166記事書いて、月43人。収益ゼロ。
それが、Search Consoleを見て、タイトルを直して、レジを置いた。
やったことを振り返ると:
- 新しいスキルは何も学んでいない
- 使ったのは全部無料ツール(Search Console、A8.net、note)
- AIに分析と壁打ちを手伝ってもらった
足りなかったのは技術じゃない。「データを見る」という習慣と、「売る場所を作る」という決断だけだった。
まだ売上は0円です。でも、0円の理由が「レジがなかったから」と「お客さんが来なかったから」では、意味がまったく違う。
今は「レジがあって、お客さんが来る仕組みを作った状態」。あとは待つだけ。
…いや、待つだけじゃない。次はこの記事自体がアクセスを呼び、noteへの導線になる。書くことが、仕組みの一部になる。
これが「コンテンツで回す」ということなんだと、ようやく体感しました。
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